カレーライスの起源は、古代インドから始まります。
紀元前2500年頃のインダス文明の遺跡から、スパイスを使った料理の証拠の数々が見つかりました。
カレーの原型は、インダス文明のスパイスの煮込み料理から作られたと言われています。
18世紀、イギリスがインドを植民地とし、現地の料理を本国へ紹介しました。
当時のイギリスが主に支配していたのはインドの「ベンガル地方」という地域でした。
この地域の主食はお米で、イギリスには、カレーとお米を一緒に食べる形で伝わったのでした。
1863年、日本人として初めてカレーを見たと言われている遣欧使節団のひとり三宅秀が、船に乗り合わせたインド人がカレーを食べる姿を見て、以下の通り記しています。
「飯の上にトウガラシ細味に致し、芋のドロドロのような物をかけ、これを手にてかきまわして手づかみで食す。至って汚き物なり」
日本人には当初、受け入れがたい料理でした。
日本には明治時代に入ってイギリスから西洋料理として、インドのカレーに小麦粉を加えてトロみをつけた欧風カレーが伝わりましたが、そのままでは定着せずに、カレーライスという形で日本人の口に合うようにアレンジされた料理が評判になり、カレーライスは日本全国へと広まっていきました。
開国を機に日本に渡ってきてから、国産カレー粉、カレールウの発売、レトルトカレーなど、日本の食文化に根付いたカレーライスは、長い歴史があり、人々を魅了し続ける素晴らしい料理なのです。